ダンガンロンパ 第11話「疾走する青春の絶望ジャンクフード 非日常編」

発見された死体は何者なのか、本当に6人のうちの誰かが殺したのか。それすらあやふやなままに開かれる学級裁判。当然のようにアリバイのない霧切が疑われますが、彼女は嘘をつき、苗木に責任をかぶせることで逃れようとします。いつも冷静な彼女の表情に汗が浮いているのが珍しい。


はっきりしたことが分からずに戸惑った状況の中で強引に裁判を打ち切ったモノクマ。そして、結果はまさかの苗木の犯人指名でした(まだ霧切も疑わしかったので、ここはさすがに唐突な気もしましたが)。この時点でも驚きなのに、実際にお仕置きが実行されようとは! 「苗木はシロだから他のみんなが処刑されるのではないのか?」という視聴者の思いを見事に覆してくれます。まさか主人公である彼のお仕置きアニメを見ることになるとは思いませんでしたよ。一筋縄ではいかない作品です。


間一髪、すんでのところでアルター・エゴに救われた苗木は、霧切によって救出され、あらためて仲間とともに、モノクマに戦いを挑むのでした。ゲームの最低限のルールすらねじ曲げて不都合な存在の抹殺をはかった黒幕。一体この学園に潜む謎とはなんなのか。いよいよもってクライマックスに向け、期待が高まります。


それにしても、霧切や仲間の裏切り的な行動も笑顔で許し、受け入れてしまう苗木の度量もすごいものです。さすがは主人公、幸運だけではありませんね。というか、他の人は一応苗木が犯人である可能性を考えて投票したのに対し、霧切は無実を知りつつ彼を陥れたのですから、そういう意味では結構悪質ですよね……。さすがにアルター・エゴの介入までは計算していなかったはずで、本来だったら本当に苗木は死んでいたはず。彼女にはそうしなくてはならない動機と覚悟があったのでしょうが、ちょっともやもやした部分が残る展開ではありました。いや、別に彼女のことを嫌いになったとかではないのですが。