Phantom〜Requiem for the Phantom〜 第26話「江漣」

ああ最終回、最終回。物寂しいものです。


サイスが作り出した量産型ファントムたち。しかし、彼女たちはエレンに言わせると進歩がないそうで、エレン&玲二の前に次々と倒されていきます。最終回らしく、アクションシーンは久々の見ごたえでした。天井の照明にキャルのオルゴールまで利用した玲二の強さと、エレンの体技が冴えましたね。量産型のみなさんは、顔も明かされず悲しい最期でした。


サイスは護衛がいなくなってどうするかと思いきや、最後の手段は、自らが降伏することでした。これによって、エレンは罪の意識によって撃てなくなることを見越していたと。この割り切った戦術はすごいですが、玲二が来たらあっさり撃たれてお終いだったんじゃないかと思わないでもないところ。


結局はエレンによって撃たれることになったサイスでしたが、それを予想外とせず、むしろエレンの変化を作品の完成と見るかのように喜んでいたあたりはさすがでした。最後まで良い悪役でしたよ。


で、ここでマグワイヤ。まだ出番あったんですね、驚いた。


エレンの故郷を求め、モンゴルの草原にまでやってきた二人。記憶は取り戻せなくても、そこを故郷と確信し、笑顔を取り戻したエレン。「約束」を果たした玲二は、それを知ることなく、インフェルノの追手に狙撃されて倒れる……。


正直、玲二が死んでしまうとは思ってませんでした(明確にはされてませんが、いくら無敵のファントムでも、あの表現だとそうとしか)。客観的に見れば、「死んで当然」のことをしてきたのかもしれません。でも、これは悲しい。あまりにも悲しい終わり方ですよねえ。あとはただ、エレンが強く生きていってくれることを祈り、合掌です。



原作ファンで(その割にはだいぶん忘れてましたが)、何でいまさらアニメ化なのかと疑問もありましたが、かなりの良作だったと思います。良かった良かった。これなら、今作に限らず過去の名作をもっとアニメ化しても良いんじゃないでしょうか。家族計画とか、だめですかね?



追記:ラスト見返したんですが、これ、エレンまで死んでいるという見方もできるんですねえ。それだとまさに「Requiem for the Phantom」というタイトルどおりになってしまいますが……。いずれにしても、あの馬車の追手はさりげに凄腕ってことですか。