菊池雄星と小笠原慎之介の左腕対決を堪能する

埼玉西武ライオンズ 9-1 中日ドラゴンズ


まあ、この結果だと堪能したのは西武ファンだけかもしれませんが、それでも見ごたえのある対決でした。2週間くらい前からローテを確認し、「お、中日戦は小笠原相手か」と楽しみにしていたのですよ。聞くところによると、気になっていたのはファンだけではなく、当の小笠原にも相当な思い入れがあったようで。


【中日】小笠原慎之介、進化の日々。ライバルは世界すべてのサウスポー(文春オンライン)


良いじゃないですか、このライバル意識。共に150キロストレートで甲子園をわかせた左腕投手。そしてドラフト1位。縁があります。


その小笠原。投球をじっくり見るのは初めてでしたが、やはり雄星相手ということで気合が入っていたのか、序盤は素晴らしい立ち上がり。切れの良いストレートと変化球の組み合わせが決まり、これは簡単には打てないぞという勢いでした。


下手をすると雄星も後輩左腕に足元をすくわれかねない。と、感じたところで堂上にソロ被弾。ここ数試合、大引とか田中浩康とか伏兵に一発浴び過ぎだと思うんですがね……。事故といえば事故なんですが、エースならば先制を許さないようにしていただかないと。


しかし、劣勢だったのはここまで。次の回に中村の犠牲フライで同点に追いつくと、間髪入れずメヒアの勝ち越し弾で試合の流れをぐっと挽回しました。あとは西武打線が着々と加点し、雄星も調子に乗って8回1失点10Kの好投。小笠原に球界最高左腕たるところを見せられましたね。良かった良かった。


さて、いつものごとく一球速報で平均球速を算出してみますが(それにしても、このデータ、どこかのサイトで数字出てないもんでしょうか?)、今日の雄星は149.4キロ・空振り率11.1%でした。先週が149.9キロだったので多少落ちたともいえますが、西武ドーム改めメットライフドームの今年のスピードガンはかなり甘い疑惑がありますので、実質的には先週以上の球威だったのではないかと思われます。本人も真っ直ぐが切れていたとのコメントでしたね。逆転してもらってからは圧巻の投球でした。


今回はついでに小笠原もいってみます。平均球速142.0キロ、空振り率4.5%で、雄星との差は7.4キロでした。ふむ……。でも高卒2年目ということを考えれば十分すぎるほどの投球でしょう、雄星の2年目よりも明らかに上です(雄星時間かかったしね……)。今日の試合も今後の成長の一里塚として語られるようになるのでしょうか。将来が楽しみですねえ。