雄星には何が足りないのだろう……

今日は菊池雄星先発ゲームでした。6回を投げて6被安打4四球6奪三振2失点で、同点での降板。一応QS達成で、チームはその後勝利したものの、今季4回目の登板でも勝ちがつかないという結果になりました。


スピードガンの球速的には今季一番出ていたと思います。初球から150キロを記録し、最速で152キロ。ストレートで空振り、あるいは詰まらせる場面も多々ありました。にも関わらず、勝てない。そもそも、6回で110球という球数になってしまう時点でおかしい。なんでこれだけのボールを持ってして、こうも苦労してしまうのか。


もちろん、第一には制球の不安ということになります。悪い時は変化球が全然ストライクが入らず、ストレートもあっちにこっちに。突発的に四球を出してランナーを背負っては、苦し紛れのストレートを狙い打たれる。去年からこっち、いつも苦しそうに投げている雄星の姿がマウンドにはあります。一体いつからこうなっちゃったんでしたっけ? プロ2年目の2011年は54回1/3で8四球。それが去年は139回2/3で78四球ですから、キャリアを重ねたのに四球率が大幅悪化しているという状況が悲しいです。体は大きくなりましたが、その分本来持っていたバランスが崩れてしまったのでしょうか?


また、ピッチングスタイルも、とにかくストライク近辺に一生懸命ボールを投げ込む、という単純なもので、いまいち投球術というものが見えてきません。雄星より10キロ以上遅い楽天・辛島が、緩急をつけたピッチングで西武打線を翻弄したのとは対照的です。


思えば六球団競合の超大物新人として入団してより6年。ずっと期待してきましたし、今でも期待はしていますが、さすがに心配になってきました。ダルビッシュや田中のように、もっと堂々と豪球を投げ込み、余裕を持って打者を牛耳るエースになってもらいたい。そんなファンの願いからは、まだちょっと遠い位置です。このままではそこそこのローテピッチャー止まりです。2013年の前半は覚醒したかに見えたんですけどねえ……。まあ、素人としては、だからどうすれば良いという名案が浮かぶわけでもなく、なんとか本人とコーチの努力に託すのみではありますが、ぱっと思うところは2点。


まず、今季試みているセットポジション固定というのが、いまいちフォームが硬く、雄星の躍動感を損なっている気がします。それで大して制球が良くなっているわけでもないのなら、もう一度ワインドアップに戻してもらいたいということ。


それと、流れを変えるためにも、去年好結果だった森とのバッテリーを復活させてほしいということです。リードどうこうは置いておくとしても、年下の森相手には投げやすそうな雰囲気があったので。それになんといっても、このバッテリーにはワクワク感がある。これって結構重要だと思うのですよ。