囮物語 なでこメドゥーサ其ノ壹

さて、次は誰の話かなと思ったら撫子ちゃんでした。偽物語では出番が少なかったので久々に登場という感じで嬉しい、と思ったのもつかの間。そこで繰り広げられたのは、大好きな暦お兄ちゃんとの文字通りの死闘。髪を真っ白な蛇にして、忍をなぎ払い、暦の心臓を貫く彼女の姿でした。なんとまさか、一体何がどうしてこうなってしまったのか? 傾物語での世界滅亡以上のインパクトがある出だしでです。


そして物語は撫子の回想に入るわけですが、そういえば、猫物語(白)は翼視点だったのに対して、傾物語ではいつもどおりの暦視点でしたね。いまさら気づくほど暦視点がデフォルトになっていたということですが、やっぱりヒロイン視点のほうが新鮮で良いです。真宵が主役にならなかったのは、展開上の都合もあることでしょうが、彼女の一人称がいろいろ難しいからかもしれませんなあ。


さて、時は10月ということですから、夏休み終わりだった傾物語から約1ヶ月ちょっとというところですか。今日も憂鬱な通学路を歩く撫子でした。またぞろいじめられれているのかと思いきや、そうではなく、例のおまじない騒動のためにクラスがギスギスしてしまっていると。ううん、解決策が見出し難いのが辛いですねえ。クラス替えを待ちますか。


しかしそんなことよりあからさまに胡散臭かったのが、またも現れた忍野扇忍野メメの姪だということですが、それもどこまで本当なのか。言っていることもマイナス方向ですが、何しろ表情自体が不吉です。でも前回は暦と普通に(でもないか)話してまし、見た目で判断しては駄目だ、ということになったりするんでしょうか?


蛇の怪異の願いを聞くことを受け入れてしまった撫子。彼女の性格ではそうせざるをせなかったというのが伝わってきます。これからどんな苦難が彼女を待っているのでしょうか……。