ひぐらしのなく頃に解 第16話「祭囃し編 其の参「終わりの始まり」」

前作罪滅し編のときも思いましたが、アニメひぐらしはちょっと描写が直裁に過ぎるような気もするのですよ、というか端的にいうと気持ちが悪いのでもうちょっと押さえてもらえるとうれしいなと思うのです。PC版がどんな感じだったのかは分かりませんが、PS2版でいろいろ調整したのは正しかったような気がいたします。


さてお話ですが、今回も過去の雛見沢が中心。降って湧いたダム闘争に分裂する村の図は訛りもある言い争いがリアリティを感じさせました。こういうことは現実にいくつもの村であったんでしょうね。村長でもなんでもないお魎が一方的に話を決めるのは理不尽というダム賛成派の意見も分からないでもありません。立ち退き料と新しい仕事を手配してもらえればそれも良し。ただ、こういう問題で全員が賛成・反対ということはありえないでしょうから、どうしても一方が諦めるしかないということ。北条家は言動が乱暴なこともあって、悪役を一手に引き受けてしまったのですな。


一方、鷹野さんは前回までの純真ぶりはどこへやら。すっかりとマッドサイエンティストと化していました。一体この変貌がどこから来ているのか、やはりまだつかみにくいところです。治療研究のためとはいえ、言われるままの入江先生もちょっとどうかと思いましたよ。


Cパートでようやく久々の梨花魅音が登場。しかしこれがいつの編の話なのだかいまいち分かりません。羽入の態度を見ていると皆殺し編の後と考えるべきなのでしょうが、だったら梨花が改めて沙都子の救済を問いかける意味が薄いような気もします。はてさて。


祭囃し編に入って3話。興味深い過去話はつづられていますが、この間によって皆殺し編のラストで盛り上がったテンションが落ちてきてしまったような気もします。やっぱりすぐ次の世界に入って「コンプレックス・イマージュ」が流れないと、と思ってしまうのは僕がPS2版プレイヤーだからでしょうね。



ところで、相次ぐ放映停止を受けてアニメイトTVによる配信対応が決定したようで、まずはめでたく、関係者の方々のご苦労に敬意を表します。しかしこうなってくるといよいよ、「アニメはネットで見るもの」という時代が来るのかもしれませんねえ。CMを入れてしまえば、下手に制限がかかるTVよりも良い、なんて認識になっても不思議ではありません。……ただそれだと、録画できなくなるのが視聴者側には難点ですが。