ロミオ×ジュリエット 第21話「掟〜女神の抱擁〜」

自分がエスカラスとならねば「世界」が滅びるということを聞かされたジュリエットですが、あっさりと身を捨てるような行動には出て欲しくないもの。しかしウィリーの「自分の意思で生き抜く」という言葉に感銘を受けたかと思いきや、やっぱり最後は自分が犠牲になろうと決意を固めてしまうのでした。……決断早すぎですって。そもそもオフィーリアの言葉に裏づけもないのにあっさり決めたら駄目ですよ。


一方社会情勢は、すっかり裸の王様状態に陥りつつあるモンタギューに対してキャピュレット家の反乱成功がいよいよ目前というところ。でもさすがにコーディリアとペンヴォーリオとの挙式は急ぎすぎだと思いました。「落ち着いたら」じゃなかったんでしょうか? そもそもコーディリアはいつの間にそこまでペンヴォーリオを気に入っていたのか、あんまり描写がなかったような。


むしろ今回の見せ場はマキューシオですかね。彼も自分のやっていることが悪いことだとわかっていても、実の父親を殺されてなお大公に忠誠を誓ってしまった手前、いまさら引き返せ無いという心情なのだと思います。それでもこのまま悲惨な最期ではかわいそうなキャラ。なんとか立ち直って欲しいものです。


物語的には、ジュリエットに属性が付加されすぎのような気がします。「キャピュレットの娘」「赤い旋風」、そして「エスカラスの桟敷」。エスカラス関連の話が、モンタギュー家・キャピュレット家の因縁話といまいち接続が悪いかな。あの樹が滅びたら浮遊大陸は落ちるのかもしれませんが、だったら地上で暮らす、という方向性にはならないものなんですかね。その辺の設定がこの期に及んで見えてこないのでもどかしいです。