魔法少女リリカルなのはA’s 第10話「運命」

前回が急展開過ぎたのか、今回は思ったよりも静かな回でした。といっても、内容的には結構詰め込まれ、仮面男の正体とか、提督の思惑とか、アリサとすずかに見られてしまうなのは達とかがあったわけですが。
仮面の騎士がリーゼ達であることはこれまでの流れで推測できるようにはなっていましたが、やっぱりちょっとショックではあります(闇の書の力で生み出されたリーゼ達のコピーという線も考えてましたが……)。フェイトのリンカーコアを抜き去ったときの行動なんて乱暴でしたしねえ。明らかな独断で捜査妨害でもありますし、いくら大儀のためといっても容認できるものではないでしょう。……もっとも、はやての資金を面倒見ていたのもグレアム提督だとは意外な事実でした。はやての言っていた「おじさん」がこんな伏線だとはさすがに思いませんって。
結界内に残っていたアリサとすずかを防御三段重ねで守るなのはとフェイトの図はなかなかカッコよいシーンでしたが、そもそもなぜ二人が取り残されたのか。「たまたま」ってことは無いでしょうから、はやての意思が何らかの形で働いているのでしょうね。まだこれから活躍の場があるかも? ところで、以前からちょっと思っていましたが、この「結界」の設定はいまいち分かりにくいです。現実の一部分をコピー&ペーストして仮想空間を現出させるということで良いのかな……。じゃなきゃ建物壊れすぎですし。
変身した姿を二人に見られてしまったなのはとフェイトですが、よくある魔女っ娘設定とは違い、なのはワールドでは特にペナルティは無いのでしょう。あえて言えば時空管理局からのお叱りくらい? でもアリサたちの記憶が消されたりしないか、ちょっと心配です。
悲しみを吐露する闇の書に対して、なのは達はどう立ち向かうのか。正直言いまして、ここ2回の展開にはちょっと不安も感じています。これまでこの作品の魅力となってきたはやてファミリーがいなくなり、視聴者としてはまだ「闇の書さん」の唐突な登場についていけてない状態。冒頭のクライドの場面も出来ればもっとじっくり見せてもらいたかったところで、やや拍子抜けでした。いつの間にかクロノが管理局本部に移動してるのも違和感でしたし、さらに言うと、ここまでになのはとはやての交流シーンももっと欲しかった……。「仲の良い友人がまさか!」の驚きが薄かったのは残念です。こういうのは期待値が大きいゆえの不満と言えましょうが、次回以降、こうした危惧を吹き飛ばしてくれることを願います。思えば、前作も10話はクライマックス向けての溜めの回でしたし。