ジョーカーゲームとカバネリ最終話

もう夏アニメも始まり出しましたが、今季はタイトル的には割と期待作が多い印象。Rewriteは原作未プレイのKEY作品なので注目してます。しかしまさかplanetarianが同時期にアニメ化とは。いや、小粒ながら良作だとは思いますけど、2004年の作品をなぜいまさらになって、という疑問はわきますよねえ。もうどうせなら(KeyじゃなくてTacticsですが)ONEなんてやったらどうですか? 個人的にはminorieden*をやってもらいたいのですが、無理なのかなあ……。個人的な問題は、リゼロにジョジョマクロスガンダムUCと継続作品が多いこと。残り視聴キャパシティが少ないです。どうしたものか。


さて、前置きが長くなりましたが、終わった作品2点について。まずは「ジョーカーゲーム」ですが、一言で、良い出来でした。第2次大戦前を舞台に、日本のスパイ機関の暗躍を描くというその設定がまず興味深かった。30年代から40年代にかけての世界各地の風俗描写も力入ってましたね。出てくる男たちも渋くかっこよく、見応えがありました(ただし見分けはつかない)。ただ、オムニバス形式なうえに時間軸も前後するので、全体通してみると「大団円」とか「感動のラスト」とかいった雰囲気にならなかったのはやむを得ないところですかね。その後D機関や彼らはどうなったんだろう、というもやもやは残っちゃいます。史実だと日本は敗戦に向かっていくだけになおさら。


そして「甲鉄城のカバネリ」。いやあ、なんといっても絵が綺麗でした。動きに背景も含めて最高レベルの作画でしたね。甲鉄城の上で無名が軽々と舞ってカバネを駆逐していくその姿はほれぼれしましたよ。世界観もよくあるゾンビものといえばそうですが、列車を城とする設定が合わさって独特の面白さがありました。


にも関わらず、傑作と言い切れるまでになれなかったのは、やはりシナリオ面での弱さか……。美馬がただ復讐と自暴自棄な破壊に走っているだけで、魅力的な敵役とはいえなかったのが残念。美馬本人はともかく、彼についていく部下たちは何を考えていたのやら理解できないです。それと、最終回の将軍様も、怖がりのくせにあんなあからさまな罠に引っかかるというのがなんとも。「おいおい、そんなあっさり短刀を手にとってどうする」と思いましたよ。


もっとも、シナリオも致命的にダメという程ではなかったので、全体的に見れば十分良作ラインには達していたとは思います。荒木監督はオリジナルより原作あったほうが良さそうだなあ、という印象は残りましたが。