Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 第12話「最後の選択」

終わってしまいましたねえ。最後はキャスターとの決戦まで描くかと思ってたんですが、そこまでは届かず残念。その分、というべきか、新都のデート模様が丁寧に描かれていました。士郎からすると、なんで凛が突然デートなんて言い出したのかさっぱりというところだったんでしょうけど、凛にとっては、士郎が体を張ってキャスターから助けてくれたことのお礼と、その後遺症への気遣いなんでしょうね。もっとも、デートと言っても3人なわけで、一番生き生きと楽しんでいた(食べていた)のはセイバーだった感もありますが。それとどうも、セイバーと凛がどんどん仲良くなっていきますよね。原作ではここまで描写されていなかった気もしますが、これもあとの伏線ということなんでしょう。仕事が細かい。


さて、しかしそんな平和なひとときもあっという間に暗転し、バスにキャスターの襲撃が。こちらも、あれ、原作にこんなシーンあったっけという朧な記憶(多分なかった)ですが、とにかく、何となく弱いイメージだったキャスターさんがだんだん強く思えてきましたよ。しかしながら、藤ねえを人質に取られながらも、毅然としてキャスターの要求を拒否する士郎の覚悟も立派なものでありました。その時点で藤ねえの命が無くなる恐れもありましたし、士郎にとって彼女が非常に大切な人間であることは論を待たないのに、それでも、邪悪には協力できないと。かなり厳しい選択なんでしょうが、そこを貫いてしまえるのが士郎というか。


何やかやで令呪の提供に同意するものの、奪われたのは士郎の腕ではなくて直接セイバーでした。キャスターの宝具、ルールブレイカーの威力がここに発揮。もともと令呪を取られればセイバーを取られる話だったわけで、腕の犠牲がなかった分マシだったと言えなくもない? とはいえ、戦力的にも精神的にも大きな大きな痛手となってしまったのでありました。


凛とアーチャーはあらためてキャスター打倒へ。ケガをおしてやってきた士郎に最後通告を与え、凛は夜の空へと飛びます。ここで「This illusion」が反則。懐かしい上に場面に合いすぎで、今回の印象をほとんど持っていかれました。まあ正直、今作のOP曲がいまいち耳に残らないこともあり(別に悪いとは言いませんが)、「Fateといったらやっぱりこの曲だよね」感が懐かしさとともに湧き上がりましたよ。


これで前半1クール目が終了と。またキャスター戦で終わりかい、というところですね。作画・演出等、ほぼ期待通りの高クオリティで毎回楽しませていただきました。ただ、冷静に見れば、今期は伏線はりに終始して、面白いところは全部後半待ちという形。ちょっともったいないというか、なんとか分割しないで出来なかったものかと思えてなりません。これでまた4月までもんもんと待たねばならないとは、嗚呼。


ともあれスタッフの皆さん、後半も期待しております。