宇宙戦艦ヤマト2199 第26話「青い星の記憶」

BS11で追っかけてきましたが、ついに最終回。


「地球か……。何もかも皆懐かしい」


この有名な言葉が、沖田艦長の最後のセリフだったとは! 知らなんだ……。


オリジナルのヤマトは全然知らないので、どこまで変わっていてどこまでが同じなのかといった点は分からないのですが、間違いなく面白い作品でした。こんな話を40年前にやったのなら、それは人気になるはずです。そしてまた、このリメイク版の、オリジナルに対する十分な敬意も伝わってきましたよ。


地球の運命を背負い旅立ったヤマトの戦い。単艦で敵艦隊に勝利し、突破していくというのも無茶といえば無茶ですが、痛快でしたね。とはいえ、やみくもに好戦的なのではなく、あくまで振りかかる火の粉を払う道のりがヤマト。代名詞のエネルギー充填120%な波動砲も、意外と使う機会は少なめだったです。


一方、敵であるガミラス。名前を聞いたことがある程度だったので、あそこまで地球人と同じ種族だとは思ってませんでした。初めてメルダを見た時のヤマトクルー同様に驚きましたよ。進化論を書き換えないといけませんね。ガミラスにはガミラスの文化と誇りがあり、単なる悪役にはとどまらない存在感を示していました。しかし、開戦のきっかけが地球側からの攻撃だったとは? 一体地球上層部は何考えて命令したんですかねえ……?


ヤマトに乗り込んだ数々のクルーも、それぞれよい味を出してました。古代進と森雪はそれぞれ主人公とヒロインとして魅力的でしたし、脇を固めるメンバーも、いちいち書き出しきれないほどに印象的でした。たとえ名前の無いモブキャラであっても、ヤマトという巨大艦の運行が、数人の超ヒーローではなく、数百人の優秀な人員の努力によって動いているという感じが良く出てましたね。


意外といえば意外だったのは、古代と森雪の関係とでライバルになりそうだった南部や山本が、割とあっさりと諦めて2人を認めている感じになったこと。まあ、そのへんドロドロやっていると本筋が見えなくなりますから、しょうがないですか。でも最後、雪が危篤状態なのに、南部が意外とのんびりしていたのは疑問でした。個人的には南部くんは結構好きなキャラだったので、その描き方はどうかなと。


ちょっとばかり不満なのは、結局デスラー総統が何をしたかったのかよく分からなかった点かなあ。せっかく悪役として非常に映えるキャラクターだったのに、最後ほとんど自殺行為のような死に様になってしまったのは残念でした。


12月には完全新作劇場版もあるとかで、楽しみにします。