キルラキル 第6話「気分次第で責めないで」

感想は書いてませんが、毎回テンポの良いギャグとバトルで楽しませてもらっている作品。「見ていて時間が早くすぎる」という感覚では今期一番かもしれません。


そんな本作ですが、今回はギャグ成分は控えめに、四天王の一角、猿投山とのシリアスなバトルが異色であり、また、衝撃でもありました。お預けとなっていた四天王の参戦をこの段階で持ってきた構成も意外でしたし、何より、自らの目を封印するほどの気迫を見せた猿投山に、事実上の敗北を喫した流子という悲愴な展開。


これまでも、冷静に考えると結構重いシーンはありましたが、それもギャグを挟むことで緩和されていました。しかし今回は最後までシリアスだっただけに、猿投山の存在感が引き立ちましたね。……彼の目はもう戻らないのでしょうか。「縫った」と言っているのであって「潰した」とはなかったので、そのへんに救いを期待したいところです。いずれにせよ、四天王侮りがたしという印象を与えるに十分なエピソードでありました。


ところで、猿投山が3年前に皐月に立ち向かった時のように、今作では回想シーンに4:3画面を使用するという演出がなされてますね。これはなかなか興味深いところです。これまで、回想といえばセピア色にするという作りが多くあり(今作でも使われてますが)、これは写真が時間が経つと褐色化するという事象からの適用だったわけです。一方、4:3画面については近年になって16:9のアスペクト比が普及し、「4:3画面は昔の作品」という概念が発生してきたために、演出として新たに登場したということなのでしょう。面白いものです。もっとも、はじめから16:9が当たり前の世代になると、これはこれで通用しなくなるのではないかという気もしますが。演出も世に連れってことですね。