傾物語 「まよいキョンシー 其ノ貳」

11年前に戻った暦の決断。それは真宵を助けようということでした。なぜ自分たちがピンポイントでこの時に戻ったのか。それは真宵の事故と関係があるに違いないと。これは自然な考えでしょうね。ひたぎや翼の家庭環境についてはどうにも出来なくても、真宵を事故から助けることくらいはできるのではないか。


ただ、なんとなく怪しい理屈ではあります。忍の言うように、どうせ失敗するのではないかという雰囲気。しかし、驚いたことに暦たちは実際に11年前の真宵に会い、彼女を事故から救うことに成功したのです。いやま、この場合そもそも事故にあいそうになったのが暦から逃げるためでしたので、もしそれが事故の真相だったらあまりにバカバカしくも悲劇的な話というところでしたが、さすがにそんなオチはなかったのでホッとしました。……もっとも、それ以上のあんまりなオチが待ち構えていたわけですが。世界が滅んでいたって、なんですかそれは!? さすがは西尾さん、この展開は唖然呆然でした。


真宵を怪異にさせないということは、暦と真宵が11年後に出会わないということでもあります。それが世界を滅ぼした要因なのか? いつも以上に次回が気にかかる引きでありました。