咲-saki- 阿知賀編 episode of side-A 第16話「軌跡」

さて、とうとうここまで来ました最終回。4話分のネット放送に、なんだかんだで約1年ですか。先日、「ちゃんと作品に合わせた尺をとるべき」と主張した流れから言えば、こうして時間をかけても物語を描いてくれるのは嬉しいところではあるのですが、やはり間延び感は否めないので難しいところです。ともあれ、せっかくの最終回を高画質で見たかったので、あえてひかりTVで有料購入しましたよ。


緊迫続く準決勝大将戦。ここまで主人公としては地味な存在にとどまっていた穏乃の力は、深い山の主とかなんとか……すみません、正直なんだかよく分からないんですけど。僕が麻雀にそれほど詳しくないということもありますが、要するにだんだん支配地域を広げていくってことですか。やっぱり主人公としては地味な能力ではあります。というか、そもそも各選手の能力がだんだん複雑化しているような気はします。考えるのも大変でしょうけどね。


最後に勝つのは阿知賀女子と白糸台であることはお話の流れ的に最初から予測できるところではありましたが、格的に言って阿知賀女子は2位通過かと思ってました。まさかトップ通過とは。むしろ白糸台のほうが、一時は最下位となる危機でした。要望としては、ここで多少なりとも王者・白糸台が焦る描写があっても良かったんじゃないかと。みんな冷静すぎでしょう。それだけ淡を信じていたといえばそれまでですが。


シリーズ通して、千里山は裏の主人公のような存在感がありました。新道寺も、当初は地味な負け役かと思ってましたが、最初の「すばら」こと花田に加え、白水と鶴田の副将大将コンビで一気に目立って来ましたね。お疲れ様でした。


作品を振り返った時に、やはり「本編よりも先に全国大会を進めてしまう」という構造がやや苦しかったきらいはありますが(たとえば、最後のシーンで少なくとも清澄が決勝まで勝ち進んでいることは分かっちゃいますね。これも最初からわかっているといえばそうですが……)、咲の続編兼番外編として期待に十分応えてくれた良作だったと思います。決勝が描かれるであろう、アニメ3期も楽しみです。


ところで、穏乃が奈良の霊山を駆け回っていたということは、泉水子と知り合っていてもおかしくないなあ、と、どうでも良いことを思いついたり。同じ、能力有効系の世界観ですしね。