とある科学の超電磁砲S 第6話「あたし…みんなのこと見えてるから」

「妹」を惨殺した相手に向かっていく美琴。しかし直接の電撃のほか、砂鉄や鉄骨による攻撃も通じず、代名詞のレールガンまで弾かれてしまいます。彼こそが美琴と同じレベル5にして、学園都市の序列1位・一方通行さんことアクセラレータなのでした。


……しかしこの場面、もしアクセラレータが普通に攻撃食らってたら美琴のほうが殺人犯になるとこでしたよねえ。昔当麻に攻撃していた時にも思いましたが、相手の防御力がはっきりしない段階で全力攻撃は危険ですよ。レールガン反射も一歩間違えれば自分が吹き飛んでいるとこですし。


それはともかく、無敵な存在になりたいから実験に参加していると語るアクセラレータが外道過ぎて、美琴同様に怒りがわきますね。なにやら禁書目録の方では人気キャラになってるということなんですが、そちらは見ていないのでどうも信じがたいものがあります。というか、これだけ美琴と戦闘能力の差があるのなら、もう現段階でレベル6ということにしちゃえば良いんじゃないですかね。そうすればこれ以上傷つく人もいないでしょうに。一方で、自ら実験体であることを受け入れる「妹達」の気持ちも理解できない。グルグルとやり場のない美琴の憤りが伝わってくる重いシーンでした。


一旦部屋に戻って、友人たちに心配をかけたことを謝る美琴。サブタイトルはなにかと思いましたが、自分が友人たちに恵まれているということ、平穏な日常も送ろうと思えば送れるということを、あらためて自覚した言葉だったのですね。ともすれば視野が狭く暴走するようなイメージの美琴ですが、この辺りの落ち着きが主人公としての成長を感じさせます。ただ、それを知りつつもなお自分で計画を壊してしまおうという決意。多少無謀にも見えますが、その意気や良し。でも、黒子の力を借りられれば楽になるのになあ、とは思いますけど。


それにしても、禁書目録の時からこの実験を推進する人々の気がしれませんね。布束はモルモット実験に例えて説明してましたけど、人間は、人間の形をしたものにはたとえ作り物の人形であっても本能的に感情移入するものです。「新世界より」でいうところの攻撃抑制的なものが働くわけで、他の動物とは違う。だからまあ、布束の説明はやはり間違いで、みんなネジが飛んでしまっているんだと思いますよ。