翠星のガルガンティア 第3話感想の追記

この前書いたように、ガルガンティア3話の展開がなんとなく腑に落ちなかったのでつらつら考えていたのですが、要は海賊を迎え撃つガルガンティア側の戦術と落としどころがよく分からなかったという点に問題があったのかなと。


敵勢力は強大で交渉は通じない。逃げるのも無理。ではどういう選択があるかというと、


1・住民最後の一人まで抵抗する総力戦
2・戦って双方に被害が出たところで適当に講和


のどちらかになると思うのですが、ここで無意識的に1寄りのイメージで見てしまったのが違和感の原因だったのかもしれません。現代的な大戦のイメージと言いますか。でもこの世界の戦争では中世的な「戦闘員同士の戦いで、ある程度のところで決着をつける」という文化が根付いているとも考えられます。その場合、船団長としては「不利は不利だが、時の運で迎撃できるかもしれない。もし劣勢なら自分の首を差し出す」という覚悟と計算だったのでしょう。ただまあ、それでもある程度の犠牲は出るわけですから、なかなか冷徹というか、平和ボケどころではない厳しさではあります。


レドになかなか助力を頼まなかった(そもそも当初はその発想さえ無かった)のも、よそ者の力を頼らないという、海賊とのあうんの呼吸みたいなものがあったのかもしれませんね。「被害を最小限にする」というのを第一目標にするならばそれは不合理であるのですが、船団のメンツや慣習を重んじるのであれば、話は変わってきます。


ただまあ、そんなこんなを考えてみても、結局のところは色々説明不足でわからないと言わざるを得ないわけで。全体的にギャグ的な描写になってしまったのは、2話で消滅させられた人たちが、海賊とはいえ不憫と思ってしまうのですよ。