絶園のテンペスト 第20話「フーダニット(誰がやったか)」

再び過去へ跳ぶ姫様! 「え、そんなことしたらパラドックスが起きるんじゃないの」とか「そもそも島から出られないんじゃないの」とか疑問が起こるわけですが、あくまで過去で愛花の殺害を目撃するだけで、彼女を救うことは出来ないという一線を引き、なおかつ孤島からの脱出には以前使わないで残しておいた供物を使用と、相変わらず、かゆいところにしっかり手を回している作品であります。それがじっくりと骨太に構成されているので、序盤から中盤にかけての盛り上がりは薄かったんですけどね。


そして明かされた愛花の正体。はっきりいって全く予想していなかったので、盛大に驚きました。各所の感想を見ますと予想していた人も結構多かったようなのですが、僕はこの手の推理モノは大概読めない者なので。まあその分楽しめるとも言えるわけです。焼き鳥の話の時点までは平和だったのに、屋上へ逃げた葉風の後ろにふっと現れるときの、愛花の得体のしれなさは特筆ものでした。


視聴者としては、これまで吉野や真広の回想に現れた愛花の姿が嘘とは思いたくないですし、表面的にはひょうひょうとした彼女にも色々思い悩むところがあるのだろうなと考えるところなのですが、いよいよクライマックス、目が離せなくなって来ました。