まおゆう魔王勇者 第9話「「わたしは“人間”だからっ」」

自由であるということ。自分で考え、自分で決めるということ。


誰かに言われたから流されるままに動くというだけではいけないと、メイド姉は渾身の思いを訴えるのでした。まあ、外見は魔王でしたから、見ていた国民にとっては彼女の語ったことは「学士様のお話」として受け取られるわけですが。魔界に帰省中の魔王も、まさかそういう流れになるとまでは予想していなかったことでしょう。


農奴の境遇から救われた自分たちの幸福に感謝しながらも、どこか後ろめたさを感じてもいて。優しさに甘えるだけでなく、自分の力で立ちたいという思いが彼女にはあったのでしょう。


おそらく今作の印象的な場面のひとつであり(原作最後まで読んでないので断言出来ませんが)、尺の厳しい中にも、じっくりこのために1話を使ったという感じで力の入れようが伝わってきました。「投石用の石が大きすぎるだろう」みたいな突っ込みどころはありましたが、良かったと思います。