新世界より 第21話「劫火」

ついに町に現れた悪鬼。彼(?)は次々と町民を殺していきます。バケネズミの攻撃から人々を守っていた肆星はなんとか悪鬼を抑えこもうとしますが、それも空しく討たれてしまうのでした。新見さんの言ったように、悪鬼をたとえ攻撃できないにしても防御に徹すれば持ちこたえられるのではないかと思ったのですが、どうやら悪鬼の特性である呪力の漏出は、瞬の時と同様に防ぎようがないようです。最後まで町民のために戦った肆星。最初に登場した時、悪役だと思ってすみませんでした……。


覚と合流した早季が、逃亡の途中で聞き出したバケネズミの決意。それは人間の圧政からの開放を目指すというものでした。早季たちからすれば、そこまでの圧政を敷いた覚えはない。しかし、バケネズミからしてみれば、同レベルの知能を持つのに対等に扱われないというのは、それだけで明らかな差別なのですね。う〜ん、正直この点についてはバケネズミ側の言い分にも理はあります。人間は呪力におごって、彼らの主張を聞いてこなかったんでしょうねえ……。


公式サイトで最初から出ていたコピ―「偽りの神に抗え。」って一体何なのかと思ってたんですよ。てっきり抗うのは早季たちなのかと考えていました。でも違った。早季たちはむしろ人類という体制側で、抗われる方だったとは。だからといって、むざむざと負けるわけにはいかないでしょうが。


悪鬼は真理亜と守の子供であると、覚は断定に近い推測を語り、早季もそれを受け入れていました。消去法もあるでしょうが、あの髪と目の色で悟ったのでしょうね。ただそうなると、あの別れのあと、真理亜たちは少なくともしばらくは生存していたということになりますが……バケネズミの女王の状態から類推するに、あまり良い扱いを受けていなかったであろうことは想像に難くなく、悲しいばかりなのです。