ジョジョの奇妙な冒険 第20話「シーザー孤独の青春」

「シィーザァー!!」


と、(心のなかで)叫ばずにはいられません。互いの力を出し合ったワムウとの激戦。原作を昔読んだきりでしたが、ここまでシーザーが善戦していたかと認識を新たにしました。新技のシャボンカッターが鋭くワムウを切り裂き、レンズ効果も計算通りで、あと一歩というところまで追い詰めながらの敗北。これならば、初めからシーザーが言っていたとおり4人がかりで行けばと、悔やまれてなりません。


神砂嵐に致命傷を負いながらも、死力を振り絞ってワムウの解毒剤リングを奪い取り、ジョジョに託すシーザー。彼もまた、誰かの為に命を賭すという、ツェペリ家の魂のありようを体現してみせたのでした。今回のサブタイトルは一義的にはシーザーの貧民窟時代のことを指しているのでしょうが、もう一つ進めて考えるならば、最後は決して孤独ではなく、ジョジョという盟友を得たのだと、そういうことも指し示しているのかもしれません。


今回の戦いをいっそう際立たせたのが、ワムウの戦士としての誇り高さでしょう。類まれなる戦闘センスと、強さに対する敬意。戦いぶりに加え、最後のシャボンを見逃すところは、敵ながら魅力的な堂々とした存在感でした。


また、作画面も特筆すべきほどに力が入っていましたね。今作過去最高レベルだったのではないでしょうか。きっとスタッフも、今エピソードに関する思い入れが強かったのでしょう。おそらくその力配分を、全ジョジョファンが支持することと思いますよ。


あらためて、さらばシーザー。考えてみればアニメにして7話、作中時間でも1ヶ月ほどの出番だというのに、それ以上の印象度でした。ワムウの言うように「華麗な男」だったんですね、彼は。