新世界より 第19話「暗闇」

手に汗握ります。回を追うごとに面白くなっていくとは、まさにこのこと。


バケネズミの襲撃後、周辺を警戒、見まわる人々。早希と覚も、別のグループへ入ることになりました。狭い町のことですから、当然知り合いなんでしょう。このへんは、二人もすっかり大人になって社会の一員やってるなあと、あらためて感じたりします。


バケネズミは奇襲が精一杯、あとは呪力で反撃すれば人間の楽勝だ。多少引っかかるところはあるとはいえ、早季たちも含めて、みんながそう思っていたはず。実際、病院前での伏兵バケネズミ相当は、本気を出した人間の力を前回以上に表すものでした。早季達の呪力はおそらく並レベルだと思うのですが、そんな普通の人間4人でも、周囲を一瞬にして炎で覆うことが出来るのです。これでは自信をもっても不思議ではありません。


ですが、そんな余裕もそこまででした。病院の職員や患者をほぼ全滅させた敵の正体は、小さな頃から誰もが恐怖の対象として教え込まれる存在。野狐丸の切り札にして人類の天敵でした。そうかあ、ここで悪鬼の存在を出してきますか。伏線の張り方と展開に唸るばかりです。というか、早季たちがピンチ過ぎて唸ってもいる暇もありません。


人間の絶対的優位性の源である呪力を使える、加えて、こちらからは攻撃ができない敵。一体どうやってこの危機を切り抜ければ良いのか。そして悪鬼の正体は? ひたひたと追いすがる恐怖感に引き込まれるエピソードでした。次回が待ち遠しいです。