氷菓 第22話「遠まわりする雛」

22話で最終回とは意外な中途半端感が。しかし、作画演出は最終回らしく気合が入っていましたね。


お祭りで雛の傘持ちを担当することになった奉太郎。いつもだったら断りそうな面倒な話ですが、引き受けてしまったのはやはりえるの頼みだからなんでしょう。今回の謎と推理自体は大した話ではないとして、出会いから1年経って、深まったメンバーの友情と絆、そして奉太郎の変化こそが、やはり一番の見所だったと思います。


過疎化が進む町の、名家の娘としてどう歩んでいくべきか。天然気味お嬢様のように見えても、えるもいろいろ将来のことを考えているんだなあ、と感心。理系女子ですか。最後に来てまた新しい一面が見られました。


「お前が諦めた経営的戦略眼についてだが、俺が修めるというのはどうだろう」


おお、奉太郎の告白的な、むしろプロポーズ的なセリフがキター? ……と思ったら妄想でしたか。ガクリ。いやでも、桜が見せた幻の一幕。綺麗でした。


そしてまた年度は移り、2年生へと進級していく彼らと彼女たち。全体的には地味目なお話だったと思うのですが、京アニの作画力とテンポのしっかりした演出もあって堅実に楽しめましたよ。


ただ、物語としては「きっちり終わり」という感覚が薄い締めであるので(「人退」もそうでしたが)、ちょっと拍子抜けも。人気があればその内2期もあるんですかねえ。