天空のエスカフローネ 第26話「永遠の想い」

手法の乱暴さはともかく、ドルンカークのやろうとしたことも分からないでもない気が。移ろいやすい人の心などよりも、機械の力を使って絶対幸運の世界を築きあげようという野望は、成功すればそれはそれで良かったのかもしれません。ただ、そんな目論見もバァンとひとみの愛の前には崩れ去ると。王道ですが、やっぱりそれも良いですね。


戦争は終わり(と言っても、あれだけ仲間割れして、国際関係大変そうですが)ファーネリア復興への道を歩もうとするバァン。そしてガイアに心惹かれつつも、地球に戻ることにしたひとみ。彼女の帰還は多くの人に見守られ、本作の奥深さを示しているようでもありました。はじめは色々と周囲を困惑させた彼女も、次第に受け入れられていったのですね。


ただ、一つ気になるのは、ひとみが戻った時の地球の状況です。24話で一旦地球に戻ったとき、なぜだか過去に戻っていてタイムパラドックスがどうなっているのかと思ったものですが、天野先輩やゆかり、ひとみの母のフォローがほしいところではありました。


今まで未見で、名作としての評価だけ聞いていたので、今回BS11で観られてよかったです。しかもハイビジョン。元がフィルム製作だとハイビジョン画質が生きて、むしろ今見たことによる恩恵だったかも。当時のテレビでは不可能だったわけですからねえ。


すごく面白いという程ではなかったですが、適度な少女マンガテイストとロボット物の融合。さらに、独特で骨太の世界観は十分に楽しめました。機会があれば、TV版とはかなり違うという劇場版も見てみたいところです。