「グラゼニ」
- 作者: 森高夕次,アダチケイジ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/05/23
- メディア: コミック
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あらためて語るまでもないかも知れませんが、最近評判の野球マンガですね。実際面白いです。ヤクルトがモデルと思わしき神宮スパイダース所属の左腕・凡田夏之介を主人公にした物語。地味な中継ぎ投手が主役というのが異色で、サイドスロー左腕という点からは西武ファン的には星野智樹を連想しますが、風貌と球団的には元ヤクルトの佐藤賢ですかねえ。
タイトルは「グラウンドには銭が落ちている」から。ということで、当初はお金にがめついタイプのキャラかと思っていたのですが、実は年俸にはこだわるものの、草食系の好青年でありました。これまではさほどの成績は残せず、年俸1800万円に甘んじていますが、今作連載中のシーズンでは出番も多く、好調なようです。……しかし、「交流戦前」に20試合以上登板・3勝って、ちょっと多すぎませんか? オールスター前なら分かるんですけど。……今調べたら、交流戦までにヤクルトは37試合でした(今期日程)。2試合に1試合以上のハイペースで、しかも途中で先発も込み。いかにワンポイントとはいっても、今後の故障が懸念されちゃいますよ。
絵はうまいとは言えず、野球の技術論的な部分も少ないですが、スターではない普通の(とは言え一軍だから結構すごい)野球選手の日常、人間模様、さらに引退後の様子まで描いている部分がリアリティがあって独特の面白さがあります。思ってたより展開が遅いのですが、最終的に凡田がどれほどの成績を残すのか、何より、契約更改での交渉はどうなるのか、そこが楽しみですね。