Another 第11話「Makeup -惨劇-」

う〜ん、これまでは順調におもしろ怖かった本作ですが、今回はちょっと失敗したかなあ、という印象が残ります。


まず冒頭、風見を殺してしまったかもしれないと焦る勅使川原に対して、ともかく様子を見に行こうと出ていく3人ですが、ちょっと動きがゆっくりしすぎじゃありませんか? クラスメートが事故で死にかけているかもしれないのに、のんびりしてる場合じゃないでしょう。


途中で食堂の火事を発見した時もそうです。なんで管理人夫婦がいきなり殺人鬼になっちゃっているのかさっぱり分かりませんが、とにかく、あれだけ火事になっているのですからもっと大声で走って叫んで回って避難させるべきでしょ。なのに悠長な動きで、ちょっとこの辺で緊迫感が失われてしまった気がします。


で、その後はサブタイトル通りの惨劇となったわけですが、ここもどうなんですかね。まあみんな極限状態だったというのは分かりますが、それでもあれだけの証拠とも言えない証拠(杉浦の証言のみ)で、鳴を殺そうとまでするものでしょうか? 鳴も鳴で反論しないものですから、余計に犠牲者を増やしているように見えてしまいますよ。……ただ、「むかし鳴とそっくりな子を見た」から「眼帯は不完全な復活のため」に話をつなげた点については上手いと思いました。未咲との秘密の双子設定がこういう形で生きてくるとは。


もうとにかくあまりに死者が多くて、悼むひまもないほど。せめて多少なりとも前向きなラストで終わることを祈りつつ、次回を待ちます。