「東のエデン 劇場版II Paradise Lost」

アニマックスでやっていたので視聴。実は劇場版はパート1だけ見て、完結編となるこちらは見ておりませんでした。当初、咲の名前を思い出すのに一苦労。ヒロインなのに。でも、滝沢朗はばっちり覚えてましたよ。存在感の違いですかね。


テロリストのレッテルを張られる中、いかにして危機を乗り越え、日本の「王様」を目指すのか。彼らの最後の戦いが始まる……みたいな雰囲気ですが、そんな中でも朗はやっぱりひょうひょうとしていて、どこかつかみ所のない強さを見せてくれます。かと言って完璧な存在というわけでもなく、適度に親近感も湧く。彼の不思議な魅力は最初から最後まで健在で、物語を引っ張ってくれました。


ただ、肝心の物語自体の魅力はというと、これが少々弱い感は否めません。上述のように、パート1を見ながら今作をこれまで見て来なかったという僕の行動自体に、その評価が素直に出ているとも言えます。


今作のTV版がはじまったとき、僕は「100億円で日本を救う11人のセレソンのゲーム」という設定に、スリリングな頭脳ゲームと、社会派の骨太な主張を大いに期待しました。しかし、結果として十分に期待に応えてくれるものとはなりませんでした。「どちらにしても中途半端」に終わってしまった、と言うのは厳しすぎるでしょうか? 肝心の社会批評にしても、ニートがどうとか大人たちがどうとか言ってはいますが、どうも言葉だけが上滑りしているようで、胸に迫ってこないのですよ。まあこれは僕の見方が浅いだけということもありましょうが……。


ただ、朗と咲のラブストーリーについては一つの決着がついたので、そこは良かったです。


ところで、最近iPhone4sのSiriがすごいと評判のようです。僕はまだ使ったことはありませんが、真っ先に「ジュイスみたいだ」と思いましたね。本作が時代を先取りしてたってことでしょうか。さすがにジュイスほどの万能は無理でも、Siriが進化したらあんな感じになるんでしょうかね?