ラストエグザイル-銀翼のファム- 第16話「Automaton」

なんでだろう、いつもと同じエンディングなのに、今回はぐっと涙腺に来てしまいました。


平和への最短距離な戦いをしていたはずが、いつしか内乱に。アデス連邦の国民同士、将軍同士で戦わねばならないという苦衷。ソルーシュの割り切りもオーランの躊躇も両方分かる気がしますが、オーランが砲撃指示に従わないのみならず、ソルーシュへの砲撃までするとは意外でした。それほどまでにアウグスタへの忠誠が厚かった、とも言えましょうが、単純な忠誠心と言うよりも、自分のやっていることへの戸惑いから出た行動のようにも見えましたね。


そして戸惑っていたのはファムも同じでした。一応統合軍として、武器を積んで飛び立ったものの、敵を撃つことは出来ず、いや、正確には発砲まではしたものの、当たりませんでした。まあでも、彼女を見てきた視聴者としてはこれで良かったのかなという感もありましたけどね。やっぱりファムとジゼルには人殺しはしてもらいたくないですし、「戦争だから」と割りきって攻撃するような彼女たちでないことは伝わってましたし。


しかし、やるせないのはこの後でした。攻撃ではなく、空族得意の鯨獲り方式で行こうと決めたカルタッファルの一行でしたが、自慢のモリもアデス戦艦のパワーの前には効果なし。結局、戦局の中で有効な働きはまったく出来なかったことになります。


大きな戦乱の流れの中に、誰もが飲み込まれてしまっている無力感。アウグスタも、ヴァサントですらそれは例外では無いようで。今、状況を掌握できていそうなのはただルスキニアのみですかね。


ジゼルとミリアも含め、がんばれ主人公たち! と言いたいところですが、一体どうすれば良いんでしょうかねえ……。