輪るピングドラム 第8話「君の恋が嘘でも僕は」

冗談ではなく本気で夜這い作戦を実行に移した苹果でしたが布団の中はもぬけの殻でした。新居に引越しを進めているという多蕗。ですが、それなら布団を敷いて、ニワトリの人形を入れる偽装は必要なかったのではないかと、この言葉もどこまで信じて良いのかわかりません。二人ともOPで意味ありげに登場してるだけに、裏の顔がありそうでもありますね。


「いい加減現実見ろよ」と諭す晶馬でしたが、あくまで運命日記を信じようとする苹果でした。ここまで来ると妄執のようですが、女王様や狙っているところを見ると、やはりただの妄想日記ではない何かがあるのか、気になるところです。


高倉家では久々に素の状態の陽毬が登場。健康のためか、ダンベル体操中。3キロの陽毬に対して、5キロの3号には笑いました。さらに1号2号はせっせと料理中。未だに謎な存在のペンギンズですが、働き者です。


そして苹果はラストチャンスの強行手段に。睡眠薬入りのケーキでまたもや多蕗を襲う!


「Mって一体……?」
「妊娠。マタニティのMよ」


えええっ! これは意外。ここまで直截な計画とはさすがに予想してませんでした。てっきり「ももか」のMかと。それにしても、ここの苹果の表情は怖すぎです。これまでは妙な行動もギャグ調な演出もあって、見過ごせてきました。しかしここまで来るともはやはっきりと異常であり、犯罪であると断言できます。もしかするとそのギャップこそがスタッフの狙いだったのかもしれないと思わせるほどです。


そしてとうとう晶馬は叫ぶ。


「君は、僕が今まであったどの女の子よりも、心が真っ黒だ!」


……まあ、実際糾弾しても良い場面でしょう。苹果の心象風景を知っている視聴者からすると、彼女は真っ黒というよりもむしろ夢見がちで、強迫観念にとらわれているというのが分かりますが、他人から見ると極端なワガママにしか見えない。ここまで言われてもなお突き進もうとする苹果と、彼女をかばって事故にあった晶馬。ピングドラムの謎もさることながら、今後の二人の関係性に注目です。