STEINS;GATE 第16話「不可逆のネクローシス」

鈴羽あぁ〜〜!


原作で分かってはいても、やっぱりこのお別れは辛い。彼女は結局、岡部たちとの穏やかな時間も、父親・ダルとの再会の記憶も無いままに、過去へ飛び立っていきます。でも、その生涯は決して不幸ではなかったと思いたい。いや、そうであったと信じます。


「70年代だって、悪くないよ。そこでまた、君たちのような友だちを作って、自由に生きていく」


この言葉が彼女らしくて好きです。だから、きっと大丈夫だと。


もっとも、これを語った彼女は、Dメールによって「無かった存在」となってしまうのですよね……。それが本作の恐ろしいところではあります。岡部の決断によって塗り替えられてしまう世界と人生。見方によればとてつもない独裁であり、彼が自称する「マッド・サイエンティスト」もあながち的はずれなものとは言えないでしょう。いくらまゆりを助けるためと言っても、並大抵の精神力でつとまる話ではありませんよ。


犠牲を払い、孤独の中に歩みを進める岡部。次回予告からすると今度はフェイリスの、また切ない話になりそう。もう音楽とフェイリスの表情だけでグッと来てしまいます。ここ数話は、原作の魅力だけでなく、アニメ版としての独自の魅力が増してきたように感じられ、次回も期待大です。