花咲くいろは 第12話「「じゃあな。」」

前回から続き東京編。緒花に孝一、徹に民子、そして皐月に波子(バイト先の子)と、多くの人達の思いがそれぞれ描かれ、せつないエピソードでありました。やっぱり岡田さんはこういうドラマを書くのが上手いですね。せつなさ炸裂! という昔懐かしいフレーズが頭をよぎったのは僕だけでしょうか?(……まあ、僕だけのような気がしますが)。


ただ、「あの花」の感想でも書いたことですが、丁寧がゆえに重いといいますか、シリアス模様に息が詰まりそうな気分になることもしばしば。「あの花」の場合、主人公の仁太が悩んでいても、めんまや鉄道が場を盛り上げてくれるのですが、今作は主人公と盛り上げ要員が一緒なので、緒花が落ち込んじゃうと結構暗くなってしまうものがあります。まあ、今回終盤は皐月に助けられましたけど。


喜翆荘に移って約半年。もう緒花は東京に戻ろうとは思わなくなっていました。自分の居場所が喜翆荘であることを受け入れたということは、孝一との精神的な距離が離れたということでもありましょう。彼女が泣くのは、彼との別れを予感してのものかと思わされます。波子に突っ込まれてましたけど、結局緒花は、孝一のことを友人以上には見られない、というのが結論なのでしょうか?


そしてまた、孝一の方の今の気持ちも、実は今ひとつ分からないのですよね。サブタイトルにもなっている「じゃあな。」は、緒花が感じるように「次の無さ」を示しているかのようです。


2人はこのまま離れてしまうのか、それともここからまた逆転があるのか。そしてまた、久々に喜翆荘に戻る皐月はどんな騒動を引き起こすのか。2クールの折り返し地点ということもあって、物語が一区切りつきそうな地点。いよいよ目が離せませんね。