C 第8話「confidence(信用)」

毎回じわじわと面白くなってくる。ちょっと地味ながらも実力派の作品ですね。


東南アジア金融街が恐ろしいスピードで資産を減らして破綻寸前。その影響で日本からも次々と人が減り、残った人々からも活気がなくなっていきます。なんと、金融街の破綻は国を無くすことすらあるとか。カリブ海にはかつて経済大国があったとのこと。このハッタリのきかせ方は上手い。この現実世界もひょっとしたら書き換わっているのかもしれないと、視聴者に不気味さを突きつけてきます。先日のシュタインズ・ゲートにも通じるものがありますが、シュタゲ風に言うと、金融街のアントレ達はリーディングシュタイナー能力の持ち主ってことですね。


江原は子どもを無くし、妻と別れたのみならず、将来への希望も失って何もやる気が出ない状態になり、自殺に近い形の事故で死亡。その死がディールの直接的な結果なのか、間接的な影響なのかは分かりませんが、痛ましいことです。そして羽奈日もなにやら意気消沈。


そんな人々の様子を見た公麿は、あらためて宣野座の言葉を思い起こし、一つの結論を出しました。


「未来のために今があるんだろ!」


これは物語上の大きな転換点なのでしょうね。これまで、三國壮一郎の影響を大きく受けてきた公麿の、決別宣言とも言えます。


壮一郎は壮一郎で信念をもって動いているのは分かるのですが、結局応急処置の繰り返し。危機のために必要な金額は大きくなり、切り捨てる人々が生まれ、無理に無理を重ねているかのようです。それこそ未来の展望が見えない。その無理を、壮一郎自身も内心では感じていると思うのですが……。


それにしても、「C」ってなんでしょ? Crisis……じゃ単純すぎますか。