C 第7話「COMPOSITION (組成)」

今回はAパートは三國の回想。Bパートは真朱の独白という二本立て。大きな動きはありませんでしたが、作品世界を奥深くする一話でした。ここでこういう話を入れてくるのは結構上手いなあと思うところ。これだけ設定を込めた話を1クールでやろうとすると、どうしてもある程度説明を詰めないといけないわけですが、進行と説明のバランスが取れてると思います。同じノイタミナ枠のフラクタルはそのへん結構苦しんでた気がするので。


事業家だった壮一郎の父親。公人としてビジネスに徹するその姿は、ビジネスマンとしては確かに優秀だったのでしょう。ただそれでも、妹を見捨てようとする姿は壮一郎には許せるものではありませんでした。まあ、普通に考えれば壮一郎の方が自然な感情と言えるでしょう。結果、昏睡状態に陥った妹の貴子。「亡くなった」のではなく昏睡状態という点が、物語に絡んできますかどうか。


一方、Bパートの方は、現実の比喩としてではなく、久々にファンタジーとしての金融街設定を見せてもらったという感じ。「アセットはアントレの未来ってどういうこと?」 公麿が疑問に思うのはもっともで、視聴者としても「そうそう、そこ聞きたい」という点だったのですが、意外にも真朱自身にも詳しいことは分からず。アセットの存在は謎が多いです。真朱のような人間型のアセットならまだしも、怪物っぽいアセットはもうどう解釈して良いのやら。


ただ、壮一郎のアセットであるQに、妹・貴子の面影が強く出ているというのは偶然ではないのでしょう、おそらく。真朱に羽奈日の面影は……全然無いですね、はい。