あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第5話「トンネル」

それぞれの形でめんまに囚われ続けている5人。集の行動は女装というよりも、めんまとの一体化を望んだ代償行為というべきでしょうかね。そこまで思いつめていたとは悲しい話ですが、めんまからの伝言により、少しは吹っ切ることができたでしょうか。知利子には「性根まで腐ってる」と、ひどい言われようでしたが。


2人は飯能駅で電車を逃して30分待ち。秩父から飯能だと、結構時間かかりますねえ。一方、そんな距離をわざわざ秩父から遊びに出てきた鳴子たち。しかし、相変わらず彼女の「友人」(もう、カッコづけ扱いしたくなります)たちは見ていて気分が良くないですし、彼女を強引にホテルに連れ込もうとした男もひどい。こんな高校生活では、仁太が逃げ出したくなる気持ちも少しは分かります。でもまあ、知利子は上記のように言ってましたが、ちゃんと鳴子を助けた集。偉いじゃないですか。


サブタイトルにもなった「トンネル」は、集たちの乗った電車のトンネルだけでなく、めんまの「存在」に対して何をしてやれば良いのか、手詰まりになった仁太たちの焦りと戸惑いも指しているのでしょう。ですが、トンネルには必ず出口があるもの。物語の目指すところに期待です。


レベルの高い作品なのは間違いないですが、少しお話が重いので、見るのに気合を要しますね。あと、仁太はもっとめんまの言葉を通訳して伝えてあげれば良いのに、と思います。今回、めんまが天ぷらを食べたら鉄道にはどう見えるのか、そこが判明するかと思ったんですけどねえ……。