魔法少女まどか☆マギカ 第3話「もう何も恐くない」

キャラは可愛らしいのに、全編に漂う危うさ、不気味さがいよいよ印象づよくなってきた第3話でした。3話になっても主人公が変身しない魔法少女物は珍しい、というより前代未聞かもしれませんが、それだけ等身大の少女たちがじっくりと魔法少女に向き合う、という意味合いが込められているのでしょう。


2話までの各所の感想で「マミの態度が怪しい」という意見が結構あって、なるほど、今回のほむらとのやりとりあたりを見ると、単に人の良いお姉さんとは言い切れない部分もありそうでした。ただ、自身が不本意魔法少女になってしまったという過去から、まどか達に良き先輩として善意で振舞おうとしていたのも間違いなさそう。魔法少女に誘導しようとしている事は否定しませんでしたが、これも、自身の負担を軽くしようという思惑なら、十分納得はできるかと。


一方で「キュゥべえの態度が怪しい」というのは否定しがたいものがあるような……。事故で瀕死の少女を選んでわざわざ出るとは、計算づくか? と疑ってしまいますよ。ただ、前回の感想では「願いの成就は後払いではあるまいか?」と推察したんですが、マミの言うとおりなら、即時有効のようですね。ふむぅ、意外と気前が良い?


まどかの決意、そして憧れを受けてひときわ躍動するマミ。しかし哀しいかな、あまりにも死亡フラグなのでした。たとえ経験豊富な魔法少女でも、一瞬の油断で命を落としてしまう。そんなシビアさを強烈に見せつけられます。


さて、これで普通に考えればまどかの願いは「マミを生き返らせる」ことにしか使いようがない、気がします。ただ、いくらなんでも死者の復活という奇跡が可能なのかどうか。そのレベルがOKなら、最初から「魔女の撃滅」を願ってしまえばすむのではないかという疑問もありますし、犠牲の描写が安っぽくなってしまうという危惧もあります。


OPでマミが笑っているのを見ると、まあ大丈夫だろうとも思うのですが、今作の場合、OPであえてミスリードを誘うという大技すらありえそうで、先が読めません。ハラハラ。