薄桜鬼 碧血録 第18話「輝ける暁光」

次々と散っていく勇士たち。彼らは何のために戦っているのでしょうか……。旧幕府のため? 国のため? それとも新選組の誇りと仲間のため? 史実上の新選組はまた別にして、今作内の新選組ということで考えると、その点がいまいち見えてこないんですよね。これは前期から気になっているところではありますが……。


羅刹隊を操る綱道を退けた原田と不知火。鬼と人間の男に芽生えた友情――というよりも戦士としての共感ですかね――が燃えます。しかし、鬼の不知火はともかく、原田は命を落としてしまったのか……。描写があいまいだったのでちょっと検索してみると、確かに上野で死んだことになっていますが、生きのびたという伝説もあるのだとか。こんなところまできっちり演出しているとは、いつもながら侮りがたい作品です。


綱道は千鶴と対面するまでは死ぬとは思えませんが、さて、歴史の大きなうねりの中で、もはや「鬼」がストーリー上の脇役にしかなっていないのではないか、という感も残るところ。果たしてこれから、千鶴の「鬼の血」が重要な役割を果たす時がくるのでしょうか?


そして沖田総司。こちらは現実には病死のようですが、今作では最期に散り場所が与えられたのですね。追手にとっては迷惑なことこの上ありませんが、ここは素直にその死に様を目に焼き付けておきましょう。羅刹であるため、遺体も残らずただ陽光に消えた総司。嗚呼……。


次回以降も犠牲者は多くなりそうです。本当に、彼らは何のために戦うのか。その答えを見極めていきたいと思います。