閃光のナイトレイド 第12話「夜襲」

冒頭、「自分達はもてあそばれていたのか」と桜井に問う葛。その疑問はもっともですが、桜井の答えはなかなかに意外なものでした。「軍から捜索されるのを防ぐために、あえて専門の機関を作った」と。この発想には参りました。一応「少数精鋭の能力者部隊」という建前を押し出しつつ、「少数なので捜索しきれなかった」という言い訳をも用意していたんですね。やります。


ただ、彼がなぜ勲に協力するようになったのかは語られず。この調子だと、ラストまでに説明されないかもしれません。単純に彼の理想に共鳴した、とは思いにくいので、勲とつながって権力を握るとか考えてるんでしょうか。まあ、ああ見えて実は世界平和に熱心という線もあるのかもしれませんが。


皇帝即位式典の日。新月の夜の戦い。そういえば最初のミッションも夜でした。ナイトレイドだけ合って、夜襲にはこだわりあり、でしょうか。そして流される勲の声明。


「我々は最終的な警告として(中略)、新型爆弾を上海に投下する!」


いやいやいや! ダメでしょそれは。どう考えてもおかしいですって。警告なら海の上でやるとか(それでも放射能被害は出ますが)、もうちょっとやりようがあるでしょうに、いきなり大都市に投下とか、意味不明です。これまでの行動はその地獄絵図を防ぐためだったのでは? これが彼流のブラフだったらまだしも、本気だとしたら失望です。葛もとっとと見限って裏切るべきですよ。


だいたい、まだ完成していないのに使う算段なのは計画が破綻気味です。静音の性格から言っても、そんなことのために預言を伝えるかどうかは疑わしいと思いますよ(そもそも、原爆の起爆装置なんて専門的な話でも、預言者は授かれるのでしょうかねえ……。だとすると、ずいぶん細かい預言なことです)。