とある科学の超電磁砲 第24話「Dear My Friends」

最終回。綺麗にまとめられました。終わったところで余韻と一抹の寂しさが残るのは良作の証です。決戦らしく久々にレールガンも活躍。最初に大きいのを見せちゃったんで、ラストショットが通常のコインに戻っちゃうのはやや微妙でしたが、コインレールガンこそ美琴のトレードマークでもありますしね。佐天や婚后の活躍もあり、きっちり痛快でした。


園都市は、結局最初から最後まで無法地帯に近い治安状況でしたが、それは物語上の都合と共に、テレスティーナの語ったことも理由なのでしょう。街全体が、よりレベルの高い能力者を生み出すための実験場であり、学生も実験体に過ぎない。だから、そのための行動は非道でも許されてしまうと。


まったくひどい話なのですが、上層部の意向とは別に、そこで仲間たちと青春を過ごす美琴たちにとって、やっぱり学園都市というのは愛すべきところなのですね。だから最後は、この街の日々を楽しむ美琴の言葉で締めなのです。まあ、彼女たちにはいずれこの都市の暗雲を振り払ってもらいたくもあるのですが、それはまた別のお話で。



禁書目録の方を見切ってしまったこともあり、当初の期待値はそれほどでもなかったのですが、結果的には禁書目録よりも数段楽しめた作品となりました。以前も書いたことですが、禁書目録は魔術と超能力という大きすぎる要素を一度に詰め込んでいたのがまずかった気がします。なおかつ当麻の記憶喪失で感情移入しにくくなってしまいましたし。


その点、今作は設定を超能力に絞り、なおかつ美琴が一貫して前向きな主人公を演じてくれましたから、ずっとシンプルに、分かりやすくなりました。美琴については、長所も短所も中学1年生ならではの不完全さを揺れ動いていて、その描写が興味深かったです(といっても、ホントにあんな中学生がいたらすごいですが)。時に無神経なことを言ってたりもするのですが、さっぱりした気性なので、人望があるというのも分かります。


ともあれ、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。