電脳コイル 第26話「ヤサコとイサコ」

「ユウコのユウは勇ましいの勇!」
「あなたは痛みを恐れない、勇ましい女の子、だからイサコ、戻ってきなさい!」


ヤサコの想いと、信彦の手助けと、イサコ自身の強さがあって、彼女は戻ってきました。これ以上何を言うことがありましょうか。……いやまあ、最終回なのにセリフ一つ無いフミエはちょっとかわいそうだった気もしますが。


電脳コイル、感動の大団円。細い道に出会い、迷い、共に歩いた優子と勇子は、そのとき確かに仲間でした。でもそれはずっと続くものではなくて。またすぐに道が分かれてしまうのが、彼女たちらしくもあり、今作らしくもあります。


良作との噂は聞いていましたが、放映時に見逃してしまった今作。それだけに、BS-hiでのハイビジョン再放送は福音でした。いまどきの流行からは外されたキャラデザや美術でしたが、そんなことは骨太で魅力的なストーリーの前では小さなことなんだなあ、とあらためて認識させられましたね。


常世界と電脳世界。下手をするとリアリティが無くなってしまいそうな両面の融合は絶妙でした。こんな世界を作り上げた磯光雄監督をはじめとするスタッフと、放映したNHKに感謝です。


あえて欲を言うなら、もうちょっとイサコ様の女王ぶりを見てみたかった、かも。