ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 第11話「来訪者・燃ユル雪原」

雪の中、パトロールをするカナタとクレハ。白い雪と青空が美しく、いつもながらに作画が綺麗だなあと感心するところでした。雲がかかって薄暗くなり、またすぐに明るくなるシーンはこってますね。それに前回のジャコットばあさんのこともきっちり触れられていて、この辺は脚本を一人でやっている利点だと思いました。


そこで二人が見つけたローマ兵。


「彼女の処遇については、私が判断します」


え? 「彼女」だったんですか? 僕はまたてっきり「彼」かと思っていたんですが……。個人的には、ここは少年兵であった方が1121小隊ヒロインたちの中で映えたと思うんですけどね。いや、好みの問題なんでしょうけど。


「ボクにまかせて!」


かつて旧時代の兵器技術を復活させてしまったらしいノエルは、その贖罪の意味も込めてか、アーイシャを献身的に看護。今でも十分若いのに、さらに昔から名をあげていたとはどれだけ天才少女なんでしょうか(……余談ながら、いまだに彼女のボクっ娘口調にはなじめないものがあります。あの見た目と声だと、普通に「わたし」で良いような気がするなあ)。


どうやらローマ語はドイツ語の模様(ややこしい)。何でも出来そうなフィリシアさんもバイリンガルとはいかないようで、というところに現れたユミナさん。この人は万能ですか。でも、天使と悪魔の解釈の違いで感情的になるところは年相応でちょっと微笑ましくもありました。ここからすると、どうもヘルベチアとローマの戦争は宗教的なものも絡んでるのかもですね。


なお、僕には「ich bin Yumina」くらいしか分かりませんでしたが、多分きっと、ネット上の有志が、彼女たちの「ローマ語」を訳してくれていることでありましょう。


同情か、信念か、アーイシャをかくまうことにしたフィリシアですが、冷静に見ればこれは軍への背任とも取れる行為。クレハの言うことの方が正論ではあるんですよね。「悩む必要なんかありません。私達はヘルベチア軍人です!」 ただ、そのくらいフィリシア隊長も分かっているはずで、それでもなお命令を通した結果が吉と出るか、凶と出るか。にしても、今回のクレハは「見られてないか」という問いに「分かりません。夢中だったんで」と飾らず正確な答えを返しているあたり、なかなかやります。


ノーマンズランドを超えて進軍してくるヘルベチア兵。対して国境に集うローマ軍。……あれ、でもあそこは前線から程遠い辺境じゃなかったんでしたっけ? そりゃまあ、大幅に迂回するというのも戦略としてはありなのかもしれませんが、この辺、地図が無いとイメージが厳しいなあ。


もう終わりとは信じられないのですが、後はただ、次回を待つだけですね。