電脳コイル 第20話「カンナとヤサコ」 第21話「黒いオートマトン」

今回も見ごたえ十分。充実過ぎる2話でした。


まず第20話は間違いなく一つのクライマックス。ハラケンを救うべく自ら異界に飛び込むヤサコ。奮闘するオバちゃん、ヤサコに最後のキラバグを託したイサコ、そしてハラケンとヤサコが聞いたカンナの言葉。これまでに積み立ててきた多くの流れが調和し、ヤサコの告白が美しく重なりました。素晴らしい。


さて、これだけでもおなか一杯なほどですが、そこは豪華二本立て。21話から物語はいよいよラストに向けて残された謎、「4423」に迫っていきます。そこで謎の敵対者からイサコが告げられた衝撃の言葉。イサコの兄はすでに死んでいるという! 何となく匂わせて、視聴者に「ひょっとしたら」と思わせたとたんに、すぐさま畳み掛ける。演出というかタイミングが絶妙ですね。しかし、イサコのためにも、さらにはヤサコのためにもまだ事実とは思いたくないものです。儚い希望かもしれませんが。


それにしても、学校でつまはじきにされるイサコに、「いずれこうなる気がしてた」というヤサコの言葉は、実感がこもっているようでした。これは彼女の経験に基づくものなのでしょうかね……。この辺もラストまでには描かれそうです。