涼宮ハルヒの憂鬱 第23話「涼宮ハルヒの溜息 4」

「溜息って、結構シリアスなエピソードだったんだなあ」と原作をすっかり忘れていた僕がつぶやくのでした。前回までのように、馬鹿馬鹿しく映画を撮っている場面ばかりが印象に残ってましたよ。


とにかくハルヒが暴虐ぶりが強調された回でした。元々横暴の素養は十分にありましたが、「映画監督」という立場がさらにそれを助長してしまったのか。多少のことなら笑っていられても、今回ばかりはさすがにひどすぎる、と感じた視聴者は多かったのではないでしょうか。だからキョンへの同調度が高くなる。


「離せ古泉! 動物でも人間でも、言って聞かないやつは殴ってでもしつけてやるべきなんだ。でないとコイツは、一生誰からも避けられるようなアホになっちまうんだ!」


キョンの叫びが熱いです。……でも、それでも、キョンの手は止められてしまう。神にも等しき力の前で、結局彼らは服従するしかないのか? ハルヒは隷属の物語になってしまうのか? な〜んてことを思わされたりもしましたよ。


しかしあれですかね。ハルヒがやたらみくるをオモチャにしたり、古泉とのキスシーンを演出したりするのは、キョンがみくるに優しいことへの嫉妬とか、古泉とみくるをくっつけてしまおうとかいう無意識が働いているんですかね、やっぱり。でも、その割にはみくるをSOS団から追い出そうとはしませんし、ハルヒはみくるについてどう思っているのか、いまさらながらちょっと不思議。これは、他のメンバーについても言えますが。


ただ「団員」としてだけじゃなくて、多少なりとも友情は持っているんでしょうか? そうでなくては悲しいですよねえ……。