Phantom〜Requiem for the Phantom〜 第22話「激昂」
玲二に対する恨みに燃えるキャルが痛々しい。結果的に「棄てた」ことになってしまったのは事実としても、わざとではなかったわけですし、リズィも認めているように、キャルに対して誠実だったのは間違いないのですから、ちゃんと説明できれば良いのですけどねえ。
しかし、そんな凶暴状態のキャルに平然と啖呵をきるエレンもこれまたすごい。
「はじめましての挨拶なんて、ファントムもずいぶんと可愛くなったものね」
「あなたはここで、殺される、私に」
なんでしょうか、この貫禄は。一見物静かなようで、秘めた強靭さはさすがの初代ファントムです。この二人の鬼気迫る対決に割り込めただけでも玲二は大したものだと思ってしまいますよ。
「私と彼女、どちらか一人だけを選択しなければならないとしたら」
普通こんなセリフ、淡々とは言えません。こんな調子から、急に妹モードに変わったりするんですから、もうほとんど多重人格。キャルや美緒の出番が多かった今回ですが、一番印象的だったのはエレンかもしれません。やっぱりメインヒロインですねえ。