化物語 第5話「まよいマイマイ 其ノ參」

真宵が怪異に憑かれていたのではない、真宵こそが怪異そのものだったのだ、という真実。


これには参った。すっぱり気持ちよく驚かされました。ひたぎが「見えない」と告げたその時、まさに阿良々木暦君同様の衝撃が伝わってくるかのように。


後から考えるとよくあるパターンのような気もするのですが、ひたぎと羽川の存在が騙しだったのですね。ひたぎは自身の経験から、自分の方がおかしいのだと見えないふりをしていた。言われてみれば、ひたぎが真宵を見ている描写はありませんでした。う〜ん、芸が細かい。そして羽川は―詳細は不明ですが―暦と同様、家に帰りたくない気持ちがあって、だからこそ彼女には見えたと。上手い作りです。


そして、真宵を母親の元まで連れて行く裏技。まさか区画整理がこの伏線でもあったとは。あらためて、西尾維新さんはすごいと思わされました。


それにしてもこの第二章、真宵の話でありながら、同時にひたぎと暦の進展を描いたエピソードでもありましたね。


「阿良々木君が腰の形で女子を区別できるのと同じようなものと考えてくれていいわ」
「そんな特殊な能力を披露した覚えはねえよ」


もうこの辺のやり取りも息があってきているように見えます。そして、


「それと、阿良々木君」
「なんだよ」
「アイラブユー」


……なんだか、アニメでここまでかっこよくさっぱりとした告白シーンを見たのは初めてのような気さえします。ビシッと指をつきつけて笑顔で言ってのけるひたぎさんが素晴らしい。半眼で「……おめでとうございます」という真宵の反応も楽しかったですね。


真宵も無事(?)地縛霊から幽霊に二階級特進ということで(間の階級はなんだろう……)、次回からもまだまだ騒がしそうです。