Phantom〜Requiem for the Phantom〜 第11話「襲名」

前回の次回予告が総集編風なのは、単に先を見せたくないための演出かと思っていたのですが、今回を見たらそのまんま総集編でした。あんまり話が進まなくて残念。まあ、これまでを振り返るにはたしかにベストなタイミングでしたでしょうけどね。にしても、こうして暗殺シーンを並べてみると、ファントムの二人がすごいあくどく見えます。いや、実際に「悪」なのか……。


さて、そんな中にも見どころは、やはりクロウディアを中心としたカット。かつて彼女の弟がインフェルノ―今や同じ幹部のワイズメル―に殺されたという恨み。やむなく吸収されて頭角を現すも、秘めた復讐心の強さが良く描かれていました。玲二を利用するのも、そのために必要と割り切っていると。ただ、それと同時に、弟の面影を感じている部分も少なからずあるんじゃないでしょうかねえ。


サブタイになっている襲名の儀式。これがまたローブを着て剣をかまえてと大仰で、普段は近代的な組織のインフェルノも、底には中世以来の秘密結社の伝統が横たわっているのではないか、と凄みを感じさせたりもいたしましたよ。アニメならではの好演出だったかと。


そして、今回のクライマックス。


「オーケー玲二。じゃあ、あなたとあたしは、これからパートナーよ」


キャル来た〜! ああ、懐かしいセリフ。原作をほとんど忘れていますが、聞くと思い出します。彼女の振り返ったところで予告を締めるとは、製作スタッフもわかってらっしゃいますな。ああ、次回が楽しみ。