Phantom〜Requiem for the Phantom〜 第9話「名前」

「エレンだ。今から僕は、君をエレンと呼ぶよ」


玲二がアインにつける名前がエレンだということをすっかり忘れ去っていた時点で、もはや原作プレイ済みと言うのはおこがましいのかもしれませぬ。もっとも、そのおかげで先が読めずに楽しめます。


アインから少し変化させた、明らかにその場の思いつきっぽい名前ではありますが、押し切ってしまうあたりがすごい。やはり相手が弱気の時には多少強引に行かないといけませんかね。


車中と、宿屋と。ここまで二人がじっくりと話し合ったのは初めてだったのではないでしょうか。ただ、そんな玲二の情愛に、アインのほうはまだ戸惑い気味ですね。そして、二人でいられたのもつかの間、かたやサイス、かたやクロウディアの前に追い立てられることに。


最後、アインの目がまた曇ってしまったましたが、一体サイスに何を吹き込まれたことやら。また、玲二の方も結局クロウディアの手のひらで踊らされているだけなのか。思った異常に狡猾ですね、クロウディアは。


いつもは終わるのがあっという間な今作ですが、今回は重い話だったせいか、少々長く感じられました。次回、まるで最終回のような予告で楽しみなような怖いようなです。