CLANNAD AFTER STORY 第16話「白い闇」

今回ほど、CLANNADを見る気にならなかったのは初めてです。理由は言うまでもないでしょう。それでも、見るとやっぱり良い出来で、引き込まれて、だからこそ辛いなあ……。


Aパートは春原に藤林姉妹にことみもやってきて(芽衣ちゃんイベントが省略されたのは残念でしたが)、最後に和気藹々とした雰囲気を楽しめました。ことみの多重世界の話は、椋の占いの話も絡めて、物語全体の伏線としても、きっちり機能する見事な入れ方でした。ことみが頭が良いということを久々に、というかほとんど初めてのように実感しました。


運命のBパート。アニメスタッフ最大の功績は、原作にあった「自宅出産にこだわる不自然」を完璧なまでに解消したことでしょう。出産に病院を選択するというのは、汐を無事に生むことを第一に考えている渚にとって、もっとも自然な結論です。予定外の陣痛と大雪で実現せず、結果的に自宅出産になるというのは、八木さんのキャラも生かせて、物語的にベストだったかと。


そして出産。もうこのシーンは京アニも渾身の製作だったのではないでしょうか。やつれた渚が、ゆがむ朋也の顔が、リアルでした。感情が伝わってきました。……あとはもう、何もいうことはありませんです。