涼宮ハルヒの憂鬱 第9話「サムデイ イン ザ レイン」

前回夏休みの話をやっていたと思ったら、いきなり飛んで冬になりました。聞くところによりますとこの作品は(惜しいことに)全14話で終了らしいので、これが時間軸的には最後の部分と言うことになるのでしょう。「実質上の最終回」なんてフレーズは良く見ますが、こういうのはなんていうんでしょうかね。「概念上の最終回」とか?


原作者の谷川流さん自ら脚本の今回は、内容的にはこれまでに比べるとぐっと落ち着きが増し、しっとりとした雰囲気で演出されていました。「朝比奈ミクルの冒険DVD化」(!)の野望に向けて例によって必要以上に元気なハルヒと、振り回されたり見てたり本を読んでたりする部員の面々。一方、雨の街を往復してSOS団備品となるストーブをもってくるキョン


印象的だったのは、途中動きも会話もほとんど無い情景がかなり長く映されていたことで、さてこれは何をやりたかったのか……。最初の部室の様子は、ハルヒがいない時のまったりとした、少々さびしい感すらする様子をうまく伝えてくれましたが、中盤の長門しかいない場面はちょっと長すぎて正直退屈に感じられました。ラジオ(?)で声が色々流れていて、注意深く聞けば色々ネタがあったのでしょうが、あんまりそんな気にはなれずスルー。この「止まった」演出には何となくエヴァのレイとアスカのエレベーターを思い出したりもいたしますが……。今回は廊下の外からハルヒ達を映すようなカットもありましたし、一歩引いたところから見る日常のSOS団、と言ったところなのでしょうか?


ラストは雨の中を並んで歩くハルヒキョン。結局変わったような変わっていないような2人の関係ですが、これが一つの、このアニメの終幕なのですね。途中なのに最終回的感慨に浸ってしまいました(笑)。