ファンタジックチルドレン 第26話「終焉そして始まり」

感無量の最終回。前半は狭間の世界におけるティナとセス、トーマとヘルガの気持ちの決着。精神世界ということで二人の心情に応じて姿が移り変わるのが良かったですね。セスとヘルガだったりトーマとティナだったり。過去の記憶と現在の自分の中で揺れ動き、すれ違ったり向かい合ったりする様子が上手く表現されているように思いました。結局「今を生きる」ことにした二人ですが、これは後半でべフォールの子供達が出した結論でもあります。ティナの体とともに時を止めて存在することを誓うデュマと、一つの対比なのでしょう。
ラストについては特に余分なことを言う必要は無いでしょう。私的には突然時間が飛ぶエンドというのはあんまり好きではないのですが、成長したヘルガも見られてとてもさわやかに終わったので何よりでした。転生の記憶を無くしてしまったのは残念にも感じられましたが、代わりに(?)髪の色が戻ってたのにはほっとしましたね(笑)。


振り返って見て、地味ながらとても面白いSFドラマだったと思います。ただ当初はもっとトーマ×ヘルガで恋愛色が強い作品になるのかなと思ってましたので、そのへんはちょっと物足りなかったですかね。途中からSF色が強くなって「転生」という概念をかなり科学的に説明するようになってしまったので、いささかファンタジーなロマンがそがれたのも残念でした。トーマの活躍するようなアクションも少なかったですしね。まあいろいろな点で予想外なところをついてきたという作品ではありました。結局のところテーマとしては「自分がいろいろな縁で生まれてきたことを認識しつつ、今を一生懸命生きよう」ってな感じになるんでしょうか?(あまり自信無し)