残念な今年の菊池雄星

週に一度の菊池雄星登板日ということで大いに楽しみにしていたのですが、最下位のオリックスに5回途中6失点のKO劇。三振チェンジと思ったところで振り逃げイムリーエラーが発生してからの連打は可哀想なところではありましたが、雄星自身の登板内容がぴりっとしなかったのも事実です。球速は150キロに届かず、ボールは真ん中に集まり、変化球は決まらない。6失点でも自責点2で防御率2点台前半ではあるのですが、全然ダメです。


いや、今日だけではありません。正直に言えば、今年のここまでの登板4回、僕が雄星に求めるレベルのピッチングが一度も見られていません。去年の雄星は、確かにボールのばらつきはあったものの、ハマった時は真っ直ぐと分かっていても相手が打ち返せない剛球を誇っていました。しかし今年はこれが打たれる。スコンスコンと捉えられています。今日を含めて24回1/3で30被安打(9四死球)。これはいかに援護がないと言っても、守備が乱れたとしても、擁護しにくい数字です。


一体何が悪いのか? 一つにはフォームの変化が気になります。去年の雄星は多少2段っぽいフォームで、かっこよさはともかく力強さと「溜め」を感じられたものでしたが、今年は随分とフォームがすっきりしました。ひょいと足を上げてそのままひょいと投げるだけという感じで、力感や粘りが感じられません。打者にもタイミングが合わせやすそうに見えます。ダルビッシュや田中を見ても、投げるときにはちょっと溜めというか、一瞬の間があるように思えるのですが、今年の雄星にはそれがない。今からでもフォームを再考してもらいたいものです。


それともう一つは、「脱力」というキーワード。今まではがむしゃらに全力で投げていたのを、炭谷に言われて脱力投法を意識するようになったらしいのですが、それが逆効果になっているのではないかと。いや、脱力自体は悪いことではないのでしょうが、意識しすぎて力が入らなくなっているのではないでしょうか。


まあ、こんな素人が考えつくようなことは当然プロのレベルでも検討しているのでしょうから、今後のできるだけ速やかな改善と復調を望みます。今年は雄星が頑張ってくれないとどう考えてもチームは立ち行きませんからね。お願いします、ホントに。


とにかく、僕はガシガシ155キロのストレートを投げて打者を牛耳っていく菊池雄星が見たいんだ! と強く訴えておきます。