負けても納得の投手戦。大谷翔平はやっぱりすごかった

埼玉西武ライオンズ 1-2 北海道日本ハムファイターズ


さて、おととい火曜日から北海道へ乗り込んでの日本ハム3連戦。西武ファンの皮算用としては、


1戦目 十亀と浦野。ここは必勝で。
2戦目 佐野とメンドーサ。厳しいけど、乱打戦に持ち込めれば。
3戦目 ルブランと大谷。……勝てるかいっ!


というところで、目論見通り一昨日昨日と連勝したからには、今日は半ば捨て試合的なあきらめムードもありました。しかししかし、「なめてもらっては困るな」と言わんばかりにルブランが予想外の好投を見せます。直球は最速でも130キロ台と、150キロ台中盤がビュンビュン飛んでくる大谷とは対照的だったルブランですが、多彩な変化球を駆使して日本ハム打線と、そして大谷と真っ向からぶつかりました。7回まで無失点とメジャー21勝左腕の本領発揮。これで、捨て試合かと思われたゲームが見応えのあるものになりました。


試合は残念ながら8回に2点を取られて敗れてしまいましたが、最後の最後に粘りを見せて大谷の連続無失点を阻止。もう一歩で同点というチャンスでは、変わった増井の前に中村、メヒアが倒れたものの、これも痛烈な当たりでした。まあしょうがない。負けて納得です。


で、実はここまでが前置きで、書きたかったのは大谷です。今季西武戦初登板。目下絶好調の西武打線ならば大谷にもある程度太刀打ちできるかもしれない、そんな漠然とした期待もありましたが、まったくもってそんなことはなく。うなりを上げるストレートに、要所で鋭く落ちるフォーク。とてもまともには打てそうにない投球でした。完成度ではまだダルビッシュにも田中にも及んでいない感じですが、それでも、6勝0敗、防御率0.86の鉄壁さが、逆説的に凄みを物語ります。敵ながら天晴というしかありません。見事。


それにしても、今や日本球界を代表するスター選手となった大谷が、一歩間違えばNPBではなく直接メジャーに行っていたと考えると、ちょっと恐ろしいものがあります。強行指名し、説得した日本ハムには感謝ですね。おそらく近い将来メジャーに旅立つことになるのでしょうが、それまでに生で見ておきたいものです。できればずっと日本に残って、300勝300本とかやってもらいたいのですが、無理ですかねえ……。理想を言えば、大谷に「残りたい」と思わせるほどの名勝負を生み出せる打者が出てきてくれれば良いのですが。今日、大谷が明らかに力を入れて投げていた森に役目を期待するのは、さすがにまだ気が早いですかね。